抗がん効果を狙ったサプリメントは旗色が悪い。しかし、その中で希望の星と目されているものの1つが「メラトニン」だ。 ..
がん治療においても、例えば外科手術は免疫抑制を誘導するため、術後の腫瘍に対する免疫機能が低下し治療に悪影響を及ぼす可能性があります。ところが、メラトニンは急性炎症反応を抑えながら腫瘍に対する免疫反応に寄与し、免疫抑制を阻害すると考えられています。具体的には、下記のような報告がされています。
Carrillo-Vico ら[6]によれば、メラトニンは免疫緩衝作用を有しているという。 ..
また抗酸化作用に加えて、免疫抑制状態では免疫の強化、急性炎症のような激しい免疫反応のある場合では抗炎症に働くなど、免疫システムを調整する働きもあります。このような機序により、複数の報告で心保護作用や降圧効果、膀胱機能障害(過活動性膀胱)から耳鳴り、肌質の改善まで幅広い効果が報告されています。
メラトニンは大変優れた抗酸化物質でもあります。抗酸化物質として有名なビタミンCは1分子でフリーラジカルを2個中和できる能力がありますが、メラトニンは1分子でなんとフリーラジカルを10個も中和することができます。メラトニンはアルツハイマー病などの認知機能の低下を抑えることで有名ですが、この脳神経の保護作用もそうしたフリーラジカル除去効果に由来すると考えられています。
また、メラトニンの抗酸化作用や抗癌作用が報告されて以来、老化防止などの目的で ..
メラトニンの様々な種類のがんに対する作用については多くの論文で証明されていますが、メラトニン単独または化学療法や放射線療法などの補助療法としての効果を調べた10件のランダム比較試験のメタアナリシスをご紹介します。
例えば、甲状腺ホルモンなど通常のホルモン剤の場合、内服を始めるとそのホルモンが体に十分な量存在しているために自力でホルモンを生成するのを怠けることがあります。それをネガティブ・フィードバックと呼びますが、メラトニンのサプリメントの場合はこれがありません。
メラトニンの作用 しかく 睡眠の質の向上 ・メラトニンは、就寝時と起床時 ..
また脳の松果体以外にも、腸管のクロム親和性細胞でもメラトニンが作られているため、下痢や腸の炎症がある場合や手術を行った場合などもメラトニンが減少する可能性があります。
良質の睡眠をしっかりとる、できるだけ規則正しく眠る、これは美容のためだけでなく、癌の発生や増殖の抑制にとても大切な働きがあることを、今回はお伝えしました。高価なサプリメントを買うより、怪しい民間療法より、お手軽な癌予防ですね。睡眠とメラトニンには、酸化の防止作用も確認され、お肌をはじめとした脳までの全身、そして老化対策にも極めて有効と考えられているのですよ。では、おやすみなさい。
院長の篠原です。今回は、メラトニンについてお話します。メラトニンの作用 ..
これによるとメラトニンの投与により、がんの種類やメラトニンの投与量に関係なく1年後の相対死亡率をなんと34%も減少させることができたとの報告がされています。しかも重篤な副作用はありませんでした。<図2>
さて、朝のひかりを目が感じ、夜に脳から睡眠物質が出て、脳に眠れと指令される、と聞いたことはありませんか?朝のひかり、直射日光ではなく、木々や草花、建物や道路に反射するひかり、曇り空の明かりでも良いのです。目の奥の網膜という部分に刺激が伝わり、脳の一部にある松果体というトコロに連絡されます。ここでメラトニンというホルモンが作られますが、これもわれわれを眠らせる作用を持っています。この物質は規則正しい睡眠にはとても大切な物質で、朝の屋外で浴びた光により、12~14時間後にたくさん出るとわかっているのです。皆さんも聞いたことのある体内時計、生物時計にも重要な物質ですね。人工的に作られて睡眠導入剤の一つ(日本はこどもの特別な病気などに保険適応)にもなっています。体内時計を狂わせると、糖尿病や高血圧、肥満の危険が高まり、乳癌と前立腺癌の発症リスクが高まると、米国から発表されています。メラトニンは性ホルモンの分泌を抑える働きも認められているので、しっかり眠っている間にたくさん分泌されるメラトニンは、乳癌や前立腺癌の危険を下げるという作用なのです。逆に夜勤者や交代勤務者は、この癌のリスクは高まっています。当院のスタッフを怖がらせるつもりはありませんが、本当らしいのです。また不眠や良好な睡眠ができない場合、免疫力が低下してあらゆる癌の発生リスクが上がることが報告されていますし、また、発生した癌の増殖力が高まることもわかっています。不眠によりストレスホルモンの一つであるコルチゾールという物質がたくさん出て、高血圧や糖尿病の悪化、免疫力の低下と発癌や癌増殖に作用することも指摘されているのです。
メラトニンの抗酸化作用 | ブログ | 医療法人おざさクリニック
今回は、このようにアメリカではとてもポピュラーな「メラトニン」の驚くべき健康効果や抗がん作用についてご紹介します。
メラトニンの量が少ないと、血圧や酸化ストレスが上昇し、心血管疾患の ..
リオルダンクリニックでも実際ほとんどの患者さんががんの治療や転移予防、睡眠補助の目的でメラトニンを内服されています。私も時差ボケがなかなか治らずとても辛かった時にメラトニンを飲んでかなり助けられたのと、内服するとぐっすり眠れて疲れが取れる感じがするため、今では手放せないサプリメントの一つになっています。
メラトニンは、「トリプトファン(アミノ酸の一種)」から作られる ..
著者らは過去の研究で食事からのメラトニン摂取量が多いほど死亡リスクが低下することを示したが、メラトニン摂取量とがん罹患の関連についてはこれまでに研究されていない。
メラトニン : ガンに対抗する新しい免疫療法 : 熟眠・免疫力強化・ストレス解消・不老長寿 ..
<図3>
このように単独でも抗がん・抗転移効果があるメラトニンですが、化学療法や放射線治療との併用によってこれらの副作用を減らしたり治療効果を高める可能性があります。例えば、シスプラチンによる急性腎症や乳がんに対する放射線誘発皮膚炎を抑えます。そしてラットの研究ではありますが、メラトニン投与群はER陽性乳がんに対するアドリアマイシンの感受性が高まり、QOLの改善もみられました。
それから、女性ホルモンの「エストロゲン」っていう美肌ホルモンと言われているホルモンが増える効果もあるんです。 ..
サプリメントの種類も実に様々で、タブレットやカプセル、リポソーム化されたリキッドタイプのものや高容量で飲みたい人のための粉末タイプ、はたまた美肌目的で局所に塗るクリームなど、自分の好きなタイプのメラトニンを選ぶことができます。
GABAの摂取は、入眠までの時間の短縮やノンレム睡眠時間の増加に効果的。 ..
一方、メラトニンは体外からも摂取される。医療上の用途は主に睡眠の調節に限られるが、肝がんなどの他疾患への臨床応用も期待されている。また、食品中にも含まれることが知られており、含有量が比較的多い食品として、野菜、植物の種子、卵が挙げられる。
トリプトファンは睡眠を促すホルモンであるメラトニンへと体内で変換される。
メラトニンは、概日リズムを調整し、睡眠を促す内因性ホルモンである。主に脳の松果体で生成されるが、体内組織に広く分布し、抗酸化、抗炎症、免疫調節などにも関与している。メラトニンは肝臓でも合成・代謝され、細胞保護や発がん予防などの作用があることも示されている。
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また、メラトニンの細胞内への取り込みは通常であれば膜受容体で媒介されますが、近年グルコーストランスポーターがメラトニンの細胞内への取り込みにおいて中心的な役割を果たしていることが明らかになっています。糖質などのグルコースはがんの進行を促進しますが、メラトニンはこのトランスポーターを介してグルコースと競合し、グルコースの細胞内への取り込みを阻害します。
メラトニンは、がんを抑制しているという報告です。 実際にまだ日本では、がん ..
食事からのメラトニン摂取と肝がん罹患との関連を評価する研究が、3万人以上の日本人を対象に行われた。その結果、メラトニンの摂取量が多いほど肝がんのリスクが低下することが明らかとなった。岐阜大学大学院医学系研究科疫学・予防医学分野の和田恵子氏らによる研究結果であり、「Cancer Science」に2月14日掲載された。
睡眠ホルモンが前立腺がんのリスクを75%減らす 生活習慣が影響
そして、がん患者さんでは十分なメラトニンを体内で生成できるよう、規則正しいライフスタイルを送ることが何よりも重要です。
食品の摂取により血中メラトニン濃度が上昇することが報告されている。食事からのメラトニン摂取と肝がん ..
メラトニンには性ホルモンの抑制効果があるため乳がんや前立腺がんといったホルモン系のがんに効果的ですが、以上のような機序によりホルモン系以外のがんにも効果が期待できます。
メラトニンの分泌量が減少することがわかっている。 午前0時までに寝る ..
がん治療におけるメラトニン療法は古くて新しい補助療法で、まさにがんの化学内分泌療法です。メラトニン単独では十分な効果を期待するのは難しいですが、他の治療と併用することで、腫瘍の縮小や生存率/期間の改善が期待できます。日本での入手は輸入手続きが必要なので若干面倒ですが、トライする価値は高いです。何よりも費用が安いことは何よりです。
認知症予防やエイジング対策に期待?『メラトニン』の分泌を促そう
もちろん、このような大量療法の医学研究はこれまでにされていませんが、シャレンバーガー医師のクリニックでは、高濃度ビタミンC点滴療法やオゾン療法にメラトニン大量療法を行い、良い結果を出しているとのことでした。シャレンバーガー医師自身も予防のために就寝前に180mgを服用しているそうです。私の調べたところでも1カプセル60mgのメラトニンは米国で入手が可能であり、私自身も服用を始めました。今後、この大量療法が今後どのように拡がっていくかを注視していきたいと想います。
松果体で作られたメラトニンは、血中に分泌され、脳の別の部位のメラトニン受容体に結合して作用。 ..
以上の結果について著者らは、さらなる検証が必要であると述べつつも、「食事によるメラトニン摂取が肝がんリスクを低減させる可能性が示された」と結論付けている。本研究から、外因性メラトニンが肝臓の発癌予防に一役買っていることは、生物学的に確からしいことが確認された。がん予防に、メラトニンを含む食品を積極的に取り入れていくことは有効な予防手段かもしれない。
免疫機能の低下: 睡眠不足は免疫力を低下させ、がん細胞の増殖を助長します。
いかがでしたでしょうか。今まさにがんと闘っている患者さん、がん予防目的の方、睡眠に関する問題がある方、アンチエイジング目的の方、さらには旅行中の時差ボケ解消にもメラトニンは絶大な効果を発揮してくれるはずです。
ただ、夜間睡眠中に抗がん剤などの治療などを行うとさらに効果的なのかもしれません。
また、性別による交互作用は見られなかったため、性別に関係なく効果があることが示唆された(交互作用P=0.54)。さらに、メラトニン前駆体であるトリプトファンの摂取量は、肝がんリスクと関連がないことが明らかになった。