試験製剤:デキサメタゾンプロピオン酸エステル軟膏 0.1%「MYK」
ステロイド外用剤は、塗る量が少なすぎると十分な効果が期待できません。そのため、自己判断で塗る量を減らすのはおすすめできません。
ボアラ軟膏のべたつきが気になる場合は、べたつきの少ないボアラクリームや同等の効果が期待できるほかの薬に処方を変更することも検討いたしますので、診察時にご相談ください。
なお、薬局では患者様のご希望があっても軟膏をクリームに変更することができません。疑義照会が必要となりますので、ご承知ください。
軟膏を塗ることで通常良くなります。奥まで湿疹が広がっている場合には、ステロイドの入った点耳 ..
ボアラは虫刺されにも効果がありますが、あまったボアラを自己判断で使用するのは避けてください。
ステロイド外用薬は、症状や部位に応じた適切なものを使用しなければ、十分な効果が期待できないばかりでなく、副作用が生じる可能性が否定できません。「たかが虫刺され」と思うかもしれませんが、あまっている薬を使うのではなく、症状がひどい場合は受診して適切な治療を受けるようにしましょう。
ボアラと同じ成分の市販薬はありません。ただし、ボアラと同じストロングクラスの成分を含むステロイド外用薬は、ドラッグストアなどで購入できます。もっとも、成分が異なるため、まったく同じ効果が得られるとは限りません。
市販薬を5~6日ほど使用しても症状が良くならない場合、あるいはかえって症状が悪化する場合は使用をやめ、診察を受けるようにしてください。
コンベック軟膏は、帯状疱疹の皮膚症状や痛みを抑えるために処方される、非ステロイド性抗炎症薬です。 効果効能
妊娠中または授乳中の方、お子さま、ご高齢の方への使用に関して
医師の指導のもと、少量を短期間使う場合であれば特に問題はないとされています。しかし、催奇形性・発達障害・副作用などのリスクをゼロにすることはできません。
特に、大量または長期にわたる広範囲への使用や密封法などでは、ステロイド薬を内服した場合と同様な副作用があらわれるおそれがあるため注意が必要です。使用の際は、自己判断で使用量や使用範囲を増やしたり、長期間使用したりすることがないようにしましょう。
顔や陰部は皮膚が薄く、体のほかの部位に比べてステロイドの効果があらわれやすいのですが、その一方で副作用もあらわれやすくなります。ボアラを使用する際は、指示された期間を超えて長期間連用したり、自己判断で広範囲に塗布したりしないようにしましょう。
・診療報酬上の先発品が存在しない後発医薬品です。 ・一般名処方マスタ名※ デキサメタゾン軟膏0.1%
ステロイド外用薬の効き目は、塗る量に比例するわけではありません。塗る量が多すぎると副作用の発現リスクが高まりますので、塗り過ぎないようにしましょう。
なお、ステロイド外用薬は適量を塗布すれば十分な効果が得られます。軟膏やクリームの場合、指の関節一つ分の量(約0.5g)を両手2枚分の範囲に塗り広げるのが適量です。これを目安に、塗布する量を加減してください。
薬には効果(ベネフィット)だけではなく、副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。このために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。
オルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1% (準先発品), 35.3円/mL
ボアラには軟膏とクリームの2つの剤型があり、皮膚の状態や部位などに応じた使い分けが可能です。
適応疾患は、・皮膚炎群、、痒疹群、、などで、通常は1日1~数回、適量を患部に塗布します。
ただし、軟膏・クリームとも、皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎には、原則として使用しません。やむを得ず使用する場合には、あらかじめ適切な抗菌剤や抗真菌剤による治療を行うか、これらとの併用を考慮します。
成因:鼓膜は3層構造になっていて、外側は扁平上皮で、内側は粘膜で、中間層に放射状線維と輪状線維があって、鼓膜の形態を保っているわけですが、中耳炎で大きく穿孔したあと再生した鼓膜では、線維組織が消失して、瘢痕状のペラペラとした鼓膜になってしまいます。そうすると中耳の軽度の陰圧でも大きく陥凹して中耳の粘膜に張り付いてしまいます。最初は、耳管通気で中耳を陽圧にすると膨らみますが、炎症などを起こすと中耳の粘膜に線維性に癒着してしまいます。耳管機能障害がベースにあること多くあります。
予防:鼓膜線維をなるべく傷つけないことが大切ですので、鼓膜切開はなるべく避けたほうがよいと思います。急性中耳炎による大きな鼓膜穿孔を避けるために、中耳炎の適切な治療が大切でしょう。やむを得ず、鼓膜がペラペラの瘢痕になってしまった場合は、癒着を防ぐために、鼓膜を浮かしておくことが大切です。頻回の耳管通気も悪くはありませんが、できればバルザルバ手技を患者に教えて朝夕自分でやってもらうのが理想的でしょう。鼓膜チューブ挿入を勧めている書もありますが、鼓膜が菲薄化しているため、大きな鼓膜穿孔になってしまう可能性があるので勧められません。鼓膜が浮いている状態になっていれば、長い間に収縮して緊張のある鼓膜になっていくようです。
手術:鼓膜が線維性に癒着してしまった場合の治療は手術しかありませんが、鼓膜を剥離したあとの中耳の後壁に粘膜がないため、再癒着してしまうことが多く、手術成績は悪いようです。
平成23年10月18日 記
[PDF] デキサメタゾン眼軟膏 0.1%「ニットー」の生物学的同等性について
外耳道真珠腫は、外耳道に限局的に堆積した角化物の炎症により限局性骨膜炎が生じ、病巣部に上皮が侵入して骨の露出・腐骨形成を呈する疾患である。
・病因:主に2つの説が考えられている。
①耳掃除などによる骨部外耳道の損傷の結果として生じる、という説である。
②何らかの原因で外耳道上皮のmigration能が低下し、停滞・堆積した上皮が皮下に浸潤する、という説である。
・治療:
StageⅠ~Ⅱa:軟膏の塗布などによる保存的治療
StageⅡb~Ⅲ:外耳道形成術
StageⅣ:拡大した範囲の乳突蜂巣削開術や顎関節置換手術
ブロー液は使用した全例で大きな副作用なく炎症の鎮静化、潰瘍の上皮化が得られており、保存的加療に有用である。
・血液透析患者の外耳道真珠腫罹患率は2.9%と非常に高い。
(橋本研 他:慢性腎不全・血液透析患者に発症した外耳道真珠腫の検討.日耳鼻117:1179-1187,2014 より要約)
29 日目にさらに BSA を右耳に静注すると約 1 時間後再び炎症が右眼に現れ 6~24 時間
原因: 細菌感染によるものと思われるが、感染源がはっきりしないことが多い。虫刺されが原因と思われることがある。
症状:耳介全体が発赤・腫脹する。
治療:抗生剤の経口投与を行う。ブドウ球菌が原因菌のことが多いというので、キノロン系、ペニシリン系、セフェム系が有効と思われる。発赤した耳介は入浴時によく洗って、リンデロンVG軟膏を全体に薄く塗布する。
総評:耳介の発赤・腫脹が強いので重症感があるが、2~3日で比較的容易に治癒するような気がします。当院では、年に1人くらいの頻度である。
平成23年9月30日記
テイカ製薬は、点眼剤・貼付剤・軟膏剤・内服剤・液剤を皆様にご提供している総合 ..
○分類
1)急性鼓膜炎:急性中耳炎の一つとも考えられている。激しい耳痛を主訴とするが、水泡が完成すると痛みがなくなる。
・水泡性鼓膜炎
2)慢性鼓膜炎:耳痛は少なく、耳漏や耳掻痒感、耳閉感などを主訴とする。聴力検査では20dB以内程度の伝音難聴を生じる。耳漏の培養からは緑膿菌とブドウ球菌が検出されることが多い。
・肉芽腫性鼓膜炎
・びらん性鼓膜炎
(参考:大島英敏 日高浩史:MB ENT.192::1-5,2016) 平成29年1月27日記
炎 1 時間後に 20mg を両耳介外側に塗布した。 耳浮腫量(n=12)
原因:耳介前面の皮膚と軟骨の間にずれるような力が働き、穿通する動脈が切断され、出血が続いて血腫を形成する。格闘技、きついヘルメットを無理してかぶった、耳介が痒くて強くこすった、などの既往があることが多い。
症状:耳介前面が発赤なく腫脹して、波動を触れる。腫脹したまま放置しておくと、しだいに石灰化して固くなり、血行障害を起こして耳介が縮小してくる。
治療:
a)穿刺:5ml程度のシリンジに18G針を付けて穿刺する。血腫に達したら、静かに吸引する。新たな出血を起こさないよう、深く刺しすぎないよう注意する。早い段階で穿刺すれば、血性の液が吸引されるが、日数をおいた場合は、赤血球が沈降して、黄色の血清が吸引されることが多い。早い時期に穿刺すると一時的に元の形に復するが、出血が止まっていないことが多いので、数日で再び血腫を形成してくることが多い。
b)ケナコルトA法:皮膚科医からの伝授された方法である。ケナコルトAには止血作用があるらしい。まず、血腫にサーフロ針を刺して、血液を吸引する。次に、ケナコルトAを詰めたシリンジに換えて、ケナコルトAを注入する。そのままの状態で、血腫をモミモミして全体に行き渡らせる。次に溜まっている内容液を吸い取る。サーフロ針を抜き取り、なるべく長時間患者自身の指で圧迫しておくよう指導する。
c)マットレス縫合:穿刺しても再発を繰り返す場合には圧迫縫合するとよい。血腫の辺縁に耳介を貫通するように21Gの注射針を刺し、針の中に3号ナンロン糸を通す。血腫の対極の辺縁にもう1本注射針を貫通させ、針先からナイロン糸をUターンさせる。5mm間隔に数本の糸を通してから、耳介の前後に込めガーゼをあてて、圧迫して結紮する。時間が経つとゆるんでくるので、ややきつく締めてもよい。最後にイソジン消毒液をガーゼにしみこませておくと、乾燥して固くなるのでよい。圧迫期間は5~7日程度でよい。尚、21G注射針を使用するのは、私のオリジナルである。
総評:ケナコルトA法を数例行ったが、効果がある場合とない場合があるようである。
平成23年9月30日記
通常、0.1%点眼液として 1 日 3~4 回、1 回 1~2 滴宛点眼す
①排膿
浸潤期においては、まだ膿の貯留はないので、抗生剤の内服で速やかに治癒に向かう。
化膿期においては、排膿を行うことが望ましい。鼓膜切開を行うのがよいとされているが、乳幼児では困難であり、また、中耳炎が治癒したあと、鼓膜の線維が切断されるため、瘢痕治癒する可能性があるので、私は行わない。鼓膜穿刺針にディスポの1mlシリンジを付けて鼓膜穿刺し、余裕があれば膿を吸引して細菌検査に提出する。余裕がなければ穿刺だけでもよく、あとでローゼン式吸引管でよく吸引する。穿刺孔は小さくても、排膿が続いている間は結構閉鎖しないものである。ただ、乳幼児では穿刺も困難であることが多いので、外耳道を5倍希釈イソジンで消毒して、リンデロンVG軟膏塗布のみにとどめることが多い。
すでに穿孔している場合は、膿を細菌検査に提出し、ローゼン式吸引管でよく吸引した後、5倍希釈イソジンで消毒して、リンデロンVG軟膏塗布をしている。
②抗生剤の使用
急性中耳炎の起炎菌は、によると、インフルエンザ菌(27.4%)、肺炎球菌(24.1%)、黄色ブドウ球菌(17.0%)、CNS(10.8%)であったということですが、インフルエンザ菌と肺炎球菌とモラクセラ・カタラーリスが三大起炎菌とされている。モラクセラ・カタラーリスは直接病原性はないが、ペニシリン系抗菌薬を分解して、効果を弱めるといわれている。ブドウ球菌は外耳道に常在する菌で、検体採取の際の汚染と考えられている。
・肺炎球菌では、PSSP:40.4%、PISP:39.7%、PRSP:19.9%とペニシリン耐性菌が59.6%に増えている。
・インフルエンザ菌では、BLPAR:6.1%、BLNAR:23.1%とABPC耐性菌が増加している。
・肺炎球菌に対しては、フロモックス、メイアクト、オラペネム、ニューキノロン剤が有効である。
・インフルエンザ菌に対しては、ニューキノロン剤≫メイアクト>フロモックス=オラペネムが有効である。
・点耳抗生剤として、タリビット耳科用、ベストロン耳鼻科用などがあるので、鼓膜穿孔がある場合に併用すると病巣に高濃度の抗生剤が入るので、有効である。但し、鼓膜穿孔がない状態では点耳液を使用しても、中耳ににはほとんど到達しないと思われるので無駄と考える。
③再感染の予防
急性中耳炎は元に鼓膜穿孔がなかった場合は、ほぼ100%が鼻腔→耳管経由の感染であり、先発する副鼻腔炎の治療が大切である。鼻処置として、ボスミン、キシロカインの噴霧、鼻漏の吸引をしっかりと行い、鼻腔の換気をよくして耳管機能の回復を図る。鼻閉がある場合には、血管収縮剤の点鼻液(トラマゾリンなど)を処方し、鼻閉時に点鼻し、鼻の通りをよくしてから静かに鼻をかむよう指導する。鼻すすりもよくないので、注意する。
付1)学会の小児急性中耳炎ガイドラインについては、をご覧ください。
付2)私の急性中耳炎治療フロー
付3)成人の急性化膿性中耳炎
成人は、元来、急性化膿性中耳炎にはなりにくいものである。理由として成人の耳管は狭く、長いため、鼻咽腔から、細菌が侵入しにくいとされている。
成人が急性化膿性中耳炎になる場合、耳管機能障害がベースにあることが多い。その原因として、風邪に伴う急性鼻咽腔炎、アレルギー性鼻炎があるが、耳管開放症が関係していることがあるので、注意を要する。こういった基礎疾患がある状態で、強く鼻をかんだり、気圧の変化に遭うと中耳に細菌が侵入しても排泄されず、化膿性炎症を起こしてくると考えられる。
治療法は小児の場合と同様であるが、積極的に鼓膜穿刺、排膿していくとよいと思う。成人の急性化膿性中耳炎では、疼痛を強く訴えることが多く、耳管機能障害がベースにあるため、治癒に時間がかかることがあり、また、滲出性中耳炎に移行していくことが多いので厄介であるが、その時の状態に応じて適切に対処していくことが必要であろう。
最近、好酸球性中耳炎という病態があることが指摘されており、大人の中耳炎ではそういった病態になっていないか、注意を払う必要がある。
飯野ゆき子先生は「大人の方が(急性中耳炎に)かかっても意外と早く治るという特徴があります」と言っていますが、
また、松谷幸子先生によると、「成人ではムコイド型肺炎球菌による急性中耳炎(ムコーズス中耳炎)が重症化しやすく、激烈な痛み、多量の耳漏があり、骨導値の低下を伴うことが多い。」そうです。
付4)成人急性中耳炎での骨導低下
急性中耳炎の経過中に骨導閾値上昇や、めまいなどが出現することがある。鼓膜の発赤や傍流、混濁、外耳道の発赤、腫脹がほぼ全例に認められる。耳漏は漿液性であることが多く、鼓膜切開すると、著しい中耳粘膜の腫脹と漿液性耳漏が多く認められる。
聴力検査では聴力低下の程度は軽度~中等度が多く、高音域の骨導閾値上昇が著明である。
骨導閾値上昇については、炎症が内耳に波及し、内耳炎あるいは炎症性サイトカインなどによる内耳障害が原因であるとの考えが一般的であるが中耳腔内の貯留液や肉芽などの存在による見かけ上の骨導閾値の上昇とする考えもある。起炎菌としてはムコイド型肺炎球菌が比較的高頻度に検出される。
治療としては、見かけ上の骨導閾値上昇を除外するだけではなく、内耳障害因子の量を減らすという目的から、鼓膜切開、排膿、場合によっては鼓膜チューブ留置を行い頻回に洗浄するなどの手段を行い、感音難聴に対しては突発性難聴に準じた治療(ステロイド薬、循環改善薬、ビタミン剤、ATP製剤など)を行うことが推奨される。ステロイドの漸減投与が行われることが多いが、基礎的検討からは現在のところデキサメタゾンが推奨される。
予後は、抗菌薬やステロイドの投与で聴力は正常化している場合が多く、治癒率は40~90%と予後は比較的良好である。中耳炎による感音難聴は発症後1~2ヶ月の経過で治癒する症例が多いといわれている。聴力型と聴力の経過では高音障害型は平均16日間で治癒しているのに対し、水平型や他の聴力型は平均42日間の治癒期間を要し、遷延傾向を示したとの報告もある。治療開始時期については、発症から治療開始までの期間が7日以内の症例に治癒例が多いとの報告もあり、早期に治療開始することが重要である。
(工田昌也:MB ENT.192::15-21,2016 より要約)
平成29年2月2日改訂
[PDF] 3. 副腎皮質ステロイド性抗炎症点眼剤 15/32
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白色(Aspergillus terreus)、黒色(Aspergillus niger)の胞子塊が見える場合、診断は容易であるが、湿潤型を示すものは肉眼的診断が困難である。Candida属ではイースト状の白濁した耳漏のことが多い。角化物と真菌塊からできた膜様物が付着していることが多いので、真菌培養して確定します。
治療は、まず、外耳道の清掃ですが、吸引管でていねいに吸引除去してから、イソジンで消毒し、アスタットクリーム等を塗布しますが、水虫と同じで難治のことがあります。軟膏製剤とクリーム製剤を使ってみましたが、クリーム製剤のほうがよいようです。
いろいろな療法が考案されていますが、私はホウ酸を使用しています。綿棒にアスタットクリームをマッチの頭程度取り、それにホウ酸末を付着させて、混ぜながら外耳道に塗布しています。(この方法は、故信州大学形成外科広瀬毅教授から元信州大学耳鼻咽喉科山本香列助教授を経て伝授されたものです)この方法を行うようになってから、外耳道真菌症で苦労する症例がなくなりました。おそらく、ホウ酸の防カビ作用で、カビが生えることがないのでしょう。酸の中ではカビが生えることがないということで効果があると考えられますので、ブロー液でも効果があるでしょう。
〇局所抗真菌薬(2019年6月現在)
・イミダゾール系:エンペシド(クロトリマゾール 1975)、フロリード(ミコナゾール 1980)、アデスタン(硝酸イソコナゾール 1982)、マイコスポール(ビボソール 1985)、アスタット(ラノコナゾール 1994)、エクセルターム(硝酸スルコナゾール 1985)
・ベンジルアミン系:メンタックス(塩酸ブテオフィ 1992)
・アリアミン系:ラミシール(塩酸テルヒナフィン 1983)
平成25年5月31日改訂
副腎皮質ステロイド剤として、耳、上気道の炎症やアレルギー反応を抑える働きがあります。 · 製薬会社
1. コレステリン肉芽腫症(高度耳管機能障害による中耳炎)
耳管機能障害の中で耳管の器質的障害、特に耳管胸狭部で耳管の内腔が高度に狭窄している場合に生じる。
通常1側の耳閉感、難聴、ときには茶褐色の耳漏を主訴に受診する。鼓膜所見で青色鼓膜を呈することが多い。
2. 結核性中耳炎
結核菌の感染による中耳炎である。
3. 悪性外耳道炎
通常であれば外耳道皮膚に限局している細菌や真菌の感染が、宿主の易感染性により軟骨、骨などの組織を進行性に侵す外耳道炎である。
4. 好酸球性中耳炎
主に気管支喘息に合併し、極めて粘調な中耳貯留液を有するのが特徴である。
5. ANCA関連血管炎性中耳炎
好中球細胞質抗体(AntiNeutrophil Cytoplasmic Antibody)が陽性となる壊死性血管炎が本体である。
中耳炎型としては滲出性中耳炎型と肉芽型があり、前者が約6割を占める。
(飯野ゆき子:日自費118、P1160-1163)
D01632 デキサメタゾンプロピオン酸エステル (JAN) S02 耳科用薬
好酸球性中耳炎について、その要点をまとめてみると
・成人発症型喘息・アスピリン喘息の患者に起こりやすい。
・好酸球性副鼻腔炎を伴うことが多く、鼻腔粘膜・鼻茸に好酸球の著しい浸潤がある。
・発症形態としては
1.鼓膜膨隆型: 喘息の増悪時期に一過性に鼓膜の膨隆を生じ、切開すると膠状の貯留液と肉芽が鼓室内に充満している。
2.急性中耳炎型: 鼻を強くかんだり、上気道炎罹患のとき、急性中耳炎として発症し、両側の滲出性中耳炎に移行し、中耳貯留液は初期には漿液性であるが、まもなく膠状になる。
・中耳貯留液からは多くの好酸球浸潤が観察される。
・初期には伝音難聴であるが、広範かつ高度の肉芽形成を生じると、骨導閾値が上昇する。飯野ゆき子によると「高音域から障害される点から、内耳窓を介して好酸球性炎症あるいは細菌感染による炎症産物が内耳に到達した結果生じるものと考えられる」とのことである。
・患者数は、2004年の調査から推計すると、人口10万人当たり約0.12人/年。(Nikkei Medical 2010.3)
・治療は鼓膜膨隆のみの場合は、プレドニン20~40mgより漸減し1週間前後で終了できるが、肉芽形成が生じると難治である。
○好酸球性中耳炎の診断基準(好酸球性中耳炎研究会) 2010.2.10
・大項目
中耳貯留液に好酸球が存在する滲出性中耳炎または慢性中耳炎
・小項目
①にかわ状の中耳貯留液
②副腎皮質ステロイド以外の治療に抵抗性
③気管支喘息の合併
④鼻茸の合併
大項目・小項目2つ以上に該当するする場合は、確実例とする。
ただし、Churg-Strauss症候群、好酸球増多症候群を除く。