フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)の適応としては、以下が認められています。


5.3 本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮すること。


それではフォシーガは、どのようにして効果を発揮するのでしょうか?

“DAPA Care”は、フォシーガの心血管、腎、臓器保護作用を評価する一連の臨床プログラムです。終了済みおよび進行中の試験を含め35,000例以上の患者さんを対象とする35件以上の第IIb/III相試験から構成されており、フォシーガはこれまでに250万患者年以上に処方されています。またフォシーガは、現在、2型糖尿病合併の有無に関わらず、駆出率が保たれた心不全患者さんを対象として有効性を評価するDELIVER第Ⅲ相試験および急性心筋梗塞(MI)または心臓発作発症後の非2型糖尿病患者さんを対象とした第Ⅲ相DAPA-MI試験が進行中です。DAPA-MI試験は、この種の試験では初めてとなる適応症追加を目的としたレジストリに基づく無作為化比較対照試験です。

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.重大な副作用
11.1.1.低血糖(頻度不明):低血糖があらわれることがあるので、低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用時に低血糖症状が認められた場合には、ブドウ糖を投与すること〔7.2、8.1、8.9、9.1.3、10.2、17.1.1-17.1.4参照〕。
11.1.2.腎盂腎炎(0.1%未満*)、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)(頻度不明*)、敗血症(0.1%未満*):腎盂腎炎、外陰部壊死性筋膜炎及び会陰部壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)があらわれ、敗血症(敗血症性ショックを含む)に至ることがある〔8.5、9.1.2参照〕。
11.1.3.脱水(頻度不明*):口渇、多尿、頻尿、血圧低下等の症状があらわれ脱水が疑われる場合には、休薬や補液等の適切な処置を行うこと(脱水に引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症等を発現した例が報告されている)〔8.3、9.1.1、9.8高齢者の項、10.2参照〕。
11.1.4.ケトアシドーシス(頻度不明):血糖値が高値でなくとも、ケトアシドーシス(糖尿病ケトアシドーシスを含む)があらわれることがあり、特に1型糖尿病患者において多く認められている〔7.1、7.2、8.3、8.6、10.2、17.1.1-17.1.4参照〕。
11.2.その他の副作用
1).感染症:(5%以上)性器感染(腟カンジダ症等)、(1~5%未満)尿路感染(膀胱炎等)。
2).血液:(頻度不明)ヘマトクリット増加。
3).代謝及び栄養障害:(1~5%未満)※体液量減少、(1%未満)ケトーシス、食欲減退、多飲症。
4).消化器:(1~5%未満)便秘、口渇、(1%未満)下痢、腹痛、悪心、嘔吐。
5).筋・骨格系:(1%未満)背部痛、筋痙縮。
6).皮膚:(1%未満)発疹。
7).腎臓:(1~5%未満)頻尿、尿量増加、(1%未満)腎機能障害、排尿困難。
8).精神神経系:(1%未満)頭痛、振戦、めまい。
9).眼:(1%未満)眼乾燥。
10).生殖器:(1~5%未満)陰部そう痒症、(1%未満)外陰腟不快感。
11).循環器:(1%未満)高血圧、低血圧。
12).その他:(1%未満)倦怠感、無力症、体重減少、異常感。
2型糖尿病患者を対象とした臨床試験(D1692C00005試験、D1692C00006試験及びD1692C00012試験)、1型糖尿病患者を対象とした臨床試験(MB102229試験、MB102230試験及びD1695C00001試験PartB)の合算により算出した。
*)2型糖尿病患者を対象とした臨床試験(D1692C00005試験、D1692C00006試験及びD1692C00012試験)、1型糖尿病患者を対象とした臨床試験(MB102229試験、MB102230試験及びD1695C00001試験PartB)、慢性心不全患者を対象とした臨床試験(D1699C00001試験及びD169CC00001試験)、慢性腎臓病患者を対象とした臨床試験(D169AC00001試験)の重篤な副作用の合算により算出した。
※)2型糖尿病患者を対象とした臨床試験(D1692C00005試験、D1692C00006試験及びD1692C00012試験)、1型糖尿病患者を対象とした臨床試験(MB102229試験、MB102230試験及びD1695C00001試験PartB)、慢性心不全患者を対象とした臨床試験(D1699C00001試験)、慢性腎臓病患者を対象とした臨床試験(D169AC00001試験)の合算により算出した。

フォシーガ錠5mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)

18.1作用機序
ナトリウム・グルコース共輸送体(SGLT)2は、腎尿細管に特異的に発現しており、近位尿細管でグルコースを再吸収する役割を担う主要な輸送体である。ダパグリフロジンは、SGLT2の競合的かつ可逆的な選択的阻害剤である。ダパグリフロジンは、腎におけるグルコースの再吸収を抑制し、尿中グルコース排泄を促進することにより、空腹時及び食後の血糖コントロールを改善する。
ダパグリフロジンの慢性心不全に対する薬理作用には、SGLT2阻害による浸透圧性利尿作用及び血行力学的作用に加えて、心筋線維化への二次的作用が関連している可能性がある。また、NLRP3依存性インフラマソームの活性化に対するダパグリフロジンの抑制作用が、心室への有益な作用をもたらす機序の一部である可能性が示された。
ダパグリフロジンの慢性腎臓病に対する薬理作用には、SGLT2阻害により、遠位尿細管に到達するナトリウム量が増加し、尿細管糸球体フィードバックが増強されることで糸球体内圧が低下することが関連している可能性がある。また、前記の作用が浸透圧利尿による、体液過剰の補正、血圧低下、前負荷及び後負荷の軽減等の血行動態の改善作用と組み合わさって、腎灌流を改善することが関連している可能性がある。
18.2SGLT2に対する阻害作用
Invitro試験で、ダパグリフロジンは、ヒトSGLT2を選択的に阻害し(Ki値:0.55nM)、その選択性はSGLT1(Ki値:810nM)との比較で約1400倍高かった。SGLT1は、腎尿細管のほか、腸内に存在してグルコース吸収に関与する主要な輸送体である。
18.3尿中グルコース排泄促進作用及び血糖低下作用
遺伝的糖尿病モデルのZDFラットにダパグリフロジンを単回経口投与した試験で、尿中グルコース排泄量の増加と共に血漿中グルコース濃度の低下が認められた。また、ZDFラットにダパグリフロジンを15日間反復経口投与した試験では、投与15日目の絶食下での尿中グルコース排泄量は用量依存的に増加し、投与8日目及び投与14日目にそれぞれ絶食下及び摂餌下での血漿中グルコース濃度は用量依存的に低下した。
ストレプトゾトシン誘発1型糖尿病ラットにダパグリフロジンを単回経口投与した試験では、投与後5時間まで血中グルコース濃度が用量反応的に低下した。
日本人2型糖尿病患者を対象とした第I相反復投与試験において、ダパグリフロジン10mgを投与したとき、投与1及び14日目の投与後24時間までの累積尿中グルコース排泄量は増加し、投与13日目のOGTT後の血糖値のAUC0-4hが低下した。
日本人1型糖尿病患者を対象とした第I相反復投与試験において、ダパグリフロジン10mgを投与したとき、投与7日目の投与後24時間までの累積尿中グルコース排泄量は増加した。
18.4心保護作用
ダパグリフロジンは、前糖尿病性及び糖尿病性心不全モデルマウスにおいて心機能パラメータ(左室駆出率、左室内径短縮率等)を改善した。また、糖尿病性心不全モデルマウスで心筋細胞の線維化及びアポトーシスを抑制し、心室リモデリングに有効であることが示唆された。

バイオファーマの一部である循環器・腎・代謝 (CVRM) は、アストラゼネカの主要治療領域の一つであり、当社にとって重要な成長ドライバーです。心臓、腎臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追求し、疾患進行の抑制やリスク減少、合併症の抑制による臓器保護と予後の改善をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。当社は、世界の何百万人もの患者さんの心血管系の健康と、治療を改善する革新的なサイエンスを継続的に提供し、CVRM疾患の自然経過の緩和もしくは抑制、将来的には臓器の再生と機能の維持の実現を目指しています。

薬食審・第一部会 フォシーガの慢性心不全の適応追加、承認了承 SGLT2阻害薬で初 ..

*尚、フォシーガはSGLT2阻害薬と呼ばれるお薬の一つです。フォシーガが格段に有名なので薬剤名を挙げていますがこの記事の内容はSGLT2阻害薬全体を示しています。

アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、オンコロジー、希少疾患、および循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマにおいて、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については または、ツイッター (英語のみ)をフォローしてご覧ください。

SGLT2阻害薬フォシーガ、日本で慢性心不全の承認取得/AZ・小野

5.5 「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(前治療等)を十分に理解した上で、適応患者を選択すること。[17.1.3参照]

5.5 「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(前治療等)を十分に理解した上で、適応患者を選択すること。[17.1.3参照]


アストラゼネカと小野薬品工業は、SGLT2阻害剤「フォシーガ」が慢性腎臓病(CKD)の適応追加承認を25日に取得したと発表した。

このメカニズムにより血糖を調整するだけでなく以下の効果が期待され、糖尿病の薬としてここ数年で注目されているお薬です。

[PDF] フォシーガ錠 5 mg、同錠 10 mg に関する資料

5.6 eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者では、本剤の腎保護作用が十分に得られない可能性があること、本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがあることから、投与の必要性を慎重に判断すること。eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。[8.2、9.2.1参照]5.7 「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(原疾患、併用薬、腎機能等)を十分に理解した上で、慢性腎臓病に対するガイドラインにおける診断基準や重症度分類等を参考に、適応患者を選択すること。[17.1.4参照]

フォシーガとは?(SGLT-2阻害薬:腎臓病の新しい治療薬として)

フォシーガ(ダパグリフロジン)は、1日1回、経口投与のファーストインクラスの選択的SGLT2阻害剤です。研究により、心腎疾患の予防および進展抑制、ならびに各臓器の保護に対するフォシーガの有効性が示され、心臓、腎臓および膵臓の臓器間の基本的な関連性を示す重要な知見が得られました 1,12,13。これらの臓器の一つでも損傷を受けると、他の臓器の機能低下を引き起こし、全世界で主要な死因となっている2型糖尿病、心不全およびCKDを含む疾患の発症につながります 14-16

ダパグリフロジン(フォシーガR)5mgと10mgの違いは何ですか?

フォシーガ錠の利尿作用により脱水を起こすおそれがあり、脱水を起こしやすい患者として高齢者について注意喚起しています。

特にSGLT2阻害薬は糖尿病のない心不全患者さんにも適応 ..

フォシーガ錠は5mgと10mgがあり、必要性や用途に応じて量を調整していきます。

フォシーガは、日本国内では糖尿病や慢性心不全、慢性腎不全の治療薬として承認されています。ダイエット目的としては適応外であり、自由診療です。

フォシーガ錠の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがあり、また、体液量が減少することがありますが、特に体液量減少を起こしやすい患者として高齢者について注意喚起しています。
脱水や糖尿病ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意してください。

どちらがあなたに向いてる?SGLT2阻害薬(フォシーガ)とGLP-1

DAPA-CKD試験は、2型糖尿病合併の有無に関わらず、CKDステージの2~4、かつ、アルブミン尿の増加が確認された4,304例を対象に、フォシーガ10mg投与による有効性と安全性をプラセボと比較検討した国際多施設共同無作為化二重盲検第Ⅲ相試験です。フォシーガ は1日1回、ACEiもしくはARBによる治療と併用されました。複合主要評価項目は、腎機能の悪化もしくは死亡(eGFRの50%以上の持続的低下、ESKDへの進行、心血管または腎不全による死亡)リスクでした。副次評価項目は、腎機能の複合評価項目(eGFRの50%以上の持続的低下、ESKDへの進行、腎不全による死亡)、心血管死もしくは心不全による入院、および全死因死亡のいずれかの初発までの期間でした。試験は日本を含む21カ国で実施されました 1。結果は に掲載されました 1

糖尿病治療薬のフォシーガは中等度腎機能低下にも適応拡大・FDAより ..

5.7 「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(原疾患、併用薬、腎機能等)を十分に理解した上で、慢性腎臓病に対するガイドラインにおける診断基準や重症度分類等を参考に、適応患者を選択すること。[17.1.4参照]

フォシーガ錠10mg(小野薬品工業株式会社)の基本情報・副作用

心臓と腎臓が影響を及ぼし合って互いの機能を低下させる「心腎連関」。糖尿病治療薬として開発されたSGLT2阻害薬が、心不全や腎臓病に対する有効性を示し、治療に新たな展開が訪れています。国内では昨年11月、アストラゼネカの「フォシーガ」が慢性心不全の適応を取得し、12月には慢性腎臓病への適応拡大を申請。日本ベーリンガーインゲルハイムの「ジャディアンス」も慢性心不全への適応拡大を申請中で、慢性腎臓病でも開発の最終段階に入っています。

フォシーガ (Forxiga) | 基本情報, 効能, 注意すべき副作用, 用法・用量

フォシーガは糖尿病の治療薬として使われていましたが、血糖値を下げるだけでなく腎機能を保護する効果も期待され、糖尿病の患者さんには積極的に使用されていました。

選択的SGLT2阻害剤フォシーガの効能は? 糖尿病薬フォシーガの副作用は? フォシーガ錠の適応は? フォシーガの効能と副作用は?

CKDは、腎機能の低下を伴う重篤な進行性の疾患です(eGFRの低下、あるいは腎臓の障害を示唆する指標の変化、もしくはその両方が、最低3カ月間認められた場合と定義されています 4。CKDを発症する最も一般的な原因疾患は、糖尿病、高血圧、慢性糸球体腎炎です 10。CKDは高い有病率や、心不全や若年死をもたらす心血管イベントリスクの増加に関与しています。CKDの最も重篤な状態は末期腎不全(ESKD)と呼ばれ、腎障害および腎機能低下が進行し、血液透析や腎移植を必要とする状態となります 2。CKD患者さんの多くはESKDになる前に心血管系の原因によって死亡しています 11。現在、日本におけるCKD患者数は、約1,300万人と推定されています 6

慢性心不全へのフォシーガ®︎> ダパグリフロジン(フォシーガ®︎)が、左室駆出率の低下した心不全(HFrEF)へ適応拡大されましたね。

SGLT2阻害薬であるフォシーガ(成分:ダパグリフロジン)は、適応疾患によって用法・用量が異なる。次のうち、同剤の適応疾患と推奨される初回用量の組合せが正しいのはどれか。

フォシーガ錠10mg/ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物錠の効果効能・副作用・禁忌など、薬剤基本情報を掲載しています。

フォシーガは世界110ヵ国以上で承認されているお薬で、1型糖尿病、2型糖尿病、慢性腎臓病、慢性心不全に使用できます。

適応ですか? 考えてるのは切開リフト、顎下の脂肪吸引、口が歪んでる ..

患者さんから腎臓病の治療として注目を集めているフォシーガという薬についてご相談を頂くことが多くなってきたので触れたいと思います。