[PDF] 5α還元酵素阻害薬 前立腺肥大症治療薬 デュタステリド錠
男性型脱毛症(AGA:Androgenetic Alopecia)は、成人男性に多く見られる、髪の毛が次第に薄くなっていく疾患で、一般的に頭頂部や前額部から起こるとされています。髪の毛の成長には毛根に存在する毛乳頭細胞が重要な役割を果たしていますが、男性型脱毛症の発症には、この毛乳頭細胞へのジヒドロテストステロン(DHT)の過剰な作用が関与していると考えられています。ジヒドロテストステロンは男性ホルモンの一種で、毛髪の成長サイクルを短縮させ、毛髪の細くなる「ミニチュア化」を促進します。デュタステリドは、テストステロンをジヒドロテストステロンへ変換する1型及び2型5α還元酵素を阻害します。このため、体内のジヒドロテストステロンの生成が抑制され、男性型脱毛症の進行を遅らせる効果が期待できます。
[PDF] 5α還元酵素阻害薬 前立腺肥大症治療薬 デュタステリドカプセル
前立腺肥大症は、前立腺が異常に肥大化し尿道を圧迫することで頻尿や排尿困難といった排尿障害を引き起こす疾患であり、中高年の男性に多く見られます。前立腺の肥大化には男性ホルモンが関与していると考えられていますが、実はこの男性ホルモンが、男性型脱毛症の原因にも関係していたジヒドロテストステロンなのです。デュタステリドがテストステロンをジヒドロテストステロンへ変換する1型及び2型5α還元酵素を阻害することでジヒドロテストステロンの生成が抑制され、前立腺の肥大化を抑え、排尿障害の症状を緩和します。なお、デュタステリドを前立腺肥大症に用いる場合、服用初期に効果が認められる場合もありますが、通常6ヶ月間の服用が必要とされています。
5α還元酵素阻害薬デュタステリドは肥大した前立腺を小さくして、尿の出を良くするお薬で、「尿が出にくい」「尿が出きらない」「尿がためられない」などの症状を改善します。また、.尿閉(尿が出なくなる)を起こす可能性が少なくなり、手術療法を行う可能性が少なくなります。
[PDF] 「前立腺肥大症に対するデュタステリド療 法の後方視的検討」
前立腺肥大症は男性ホルモンに依存して進行することが知られています。
5α還元酵素阻害薬(デュタステリド)は血液中の男性ホルモン(テストステロン)が、前立腺組織に作用するのを抑える作用を持ちます。 血液中のテストステロンが前立腺細胞に取り込まれると、5α還元酵素の作用によりジヒドロテストステロンに変換され、このジヒドロテストステロンが前立腺細胞の増殖に働きます。5α還元酵素阻害薬は、前立腺細胞の中でテストステロンをジヒドロテストステロンに変換する5α還元酵素の作用を抑えることにより、前立腺細胞の増殖を抑制し、その結果肥大した前立腺が縮小します。この薬を長期間服用することにより肥大した前立腺が縮小して、排尿困難の症状を改善します。
前立腺体積30mL以上の前立腺肥大症患者を対象とした二重盲検比較試験(1日1回24週間経口投与)において、用量依存的な前立腺体積の減少が認められています。 本剤0.5mgの投与を受けた70例の患者さまで、投与前の前立腺体積が平均45.4MLから34.6MLに減少していまし、変化率が−25.3%であったと報告されています。
前立腺が縮小することにより、排尿状態の改善、頻尿の改善が期待できます。
また、デュタステリドは、前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAの量を減少させます。PSAは前立腺がんの腫瘍マーカーです。デュタステリドその影響を考慮することにより、アボルブを服用中であっても、PSA検査を通常通り行うことが可能です。ただし前立腺癌の治療薬ではないので注意が必要です。
近年の報告で、遊離テストステロンと総テストステロンの男性ホルモンをともに上昇させるといった報告もあります。
前立腺肥大症は排尿障害と蓄尿障害を惹起し、多彩な下部尿路症状により患者のQoL
重大な副作用として肝機能障害が言われていますが、頻度は1.5%程度です。きつかわクリニックでは内服後2-3ヶ月を目安に採血で一度肝障害の有無の確認をおこなっています。
また、メーカーより本剤0.5mgでの副作用は、リビドー減退4%(3/71例)、勃起不全3%(2/71例)及び射精障害3%(2/71例)とも発表されております。
副作用として総精子数、精液量及び精子運動率への影響も記載があります。また、乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)が起こることもあります。 本剤0.5mg/日の精液特性に対する影響を評価した。投与52週目における総精子数、精液量及び精子運動率の投与前値からの平均減少率(プラセボ群の投与前値からの変化で調整)は、それぞれ23、26及び18%であり、精子濃度及び精子形態への影響は認められなかった。本剤群における総精子数の投与前値からの平均減少率は、24週間の追跡期間後においても23%のままであった。 また、本剤群の27例中2例において、投与52週目に投与前値から90%を超える精子数の減少が認められたが、追跡24週目には軽快した、とも発表されております。
きつかわクリニックでは、妊孕性にかかわる年代の患者さまに本薬剤の処方はおこなっておらず、射精障害などにも十分考慮をおこなっております。
副作用かなとおもったら担当医にすぐにご相談いただくことが大切です。肥大した前立腺を徐々に小さくして症状を良くしていくお薬なので、効果を急がず、まず6ヶ月間はきちんと飲み続けていただくことが大切です。また、PSA検査を行う際は、アボルブ服用中であることを、必ず担当の先生にお伝えください。
[PDF] 5 α還元酵素阻害薬 前立腺肥大症治療薬 デュタステリド製剤
北海道旭川市にある泌尿器専門のクリニックです。頻尿・前立腺や膀胱の病気・失禁・夜尿症などの検査・治療ができます。お子さんから大人までご相談いただけます。
前立腺肥大症による排尿困難や頻尿などの症状は、日常生活にも支障をきたし、大きなストレスにも繋がります。
このお薬は、 5α還元酵素阻害薬という前立腺肥大症の治療薬です。 (01) ..
デュタステリドを用いた治療は効果が数か月かけてゆっくり発現すると言われています。
従来から使用されているα1遮断薬との併用でより良好な結果が出たとの報告もあります。
効能・効果前立腺肥大症用法・用量通常、成人にはデュタステリドとして1回0.5mgを1日1回経口投与する。
しかしこのようなデュタステリドによる前立腺縮小効果には限界があると考えられ、デュタステリドで十分な治療効果が得られない場合や、尿閉などで治療を急ぐ場合には今でもやはり手術治療が必要となる場合があります。
[PDF] 5α 還元酵素阻害薬デュタステリドの登場〜 前立腺肥大症の治
【5α還元酵素阻害薬デュタステリドの登場】
デュタステリドは前立腺そのものを小さくすることにより尿の出を改善させるお薬です。
いわゆる前立腺肥大症の原因そのものを治療できる「病因治療」が可能な日本で唯一のお薬と考えられています。すでに欧米では日本に先行して発売されており、前立腺肥大症への治療効果や薬物安全性に関する報告もあります。
前立腺の肥大を抑制し、前立腺肥大症による排尿障害などの症状を改善する効果が得られるお薬です。 · ユビー病気のQ&Aとは?
前立腺肥大症は尿道をとり囲む前立腺が大きくなることにより尿道が圧迫され、尿が
出にくくなる、排尿後に残尿感を感じる、尿が近くなるといった症状をきたします。従来より日本ではα1遮断薬などが前立腺肥大症の内服治療薬として一般的に 使用されてきました。
しかしこういった従来からの治療薬は前立腺肥大症で大きくなった前立腺を縮小させる効果はなく、大きくなりすぎた前立腺肥大の治療は手術治療に頼らざるを得ない状況が長く続いていました。 しかし2009年9月より新しい作用機序をもつ5α還元酵素阻害薬(デュタステリド)が日本で発売され、現在急速に広まりつつあります。
デュタステリドは、サイズが大きい前立腺肥大症に効果があるとされ、排尿改善の効果を示す。 ..
デュタステリドは5α還元酵素を阻害することで前立腺体積を縮小させ,前立腺肥大症における下部尿路症状の機械的閉塞を改善させる.本検討では2009年9月から2011年10月にデュタステリドを新規に開始した96例を対象に,その服薬継続率を調査するとともに,長期服薬が可能であった症例に対する効果について解析した.デュタステリドの服薬継続率は1年で71.8%,3年で37.5%であった.服薬を中止した理由で最多であったのは前立腺肥大症関連手術への移行であり,手術移行症例は服薬継続症例に比べ,服薬開始時点での残尿量が有意に多い結果であった.
・この薬は、前立腺肥大症治療薬と呼ばれる薬です。 ・この薬は、テストステロンを、前立腺肥大に関与する主なアンドロゲンである
1981年に上市されたクロルマジノンには長年の使用実績はありますが,近年の排尿障害の評価基準による十分なエビデンスを構築してこなかったため,ガイドライン上のエビデンスレベルは低いままとなっています。特に,クロルマジノン投与による前立腺特異抗原(prostate specific antigen:PSA)値の低下が前立腺癌の診断に影響する可能性を指摘され,前立腺肥大症の原因治療薬としての地位が揺らぎ,この間に対症療法としてのα遮断薬が台頭しました。その後,大規模な臨床試験で評価を受けた5α還元酵素阻害薬デュタステリドがエビデンスレベルの高い薬剤として登場しました。
しかし,既存データを比較しますとクロルマジノンのほうが縮小効果は強力です。デュタステリドでは24週で体積減少が有意となり,52週で23~33%の減少となりますが,クロルマジノンでは24週で約30%,52週では45~50%の減少を認めます。体積減少とも関連し,クロルマジノンは投与2カ月で,一方のデュタステリドは投与12カ月でPSA値を約50%低下させます。私は,体積が大きく,排出症状が強い症例ではクロルマジノンを選択しています。また,α遮断薬単独で効果が不十分であれば,クロルマジノンやデュタステリドとの併用治療が合目的で効果が期待できます。
副作用については,合成プロゲステロンであるクロルマジノンは血中テストステロンを低下させ,性機能や乳房関連の副作用が起こりやすくなります。一方のデュタステリドはテストステロンからジヒドロテストステロンへの変換を阻害するため,血中テストステロンはむしろ上昇し,性機能障害は比較的起こりにくいと考えます。したがって,高齢で性機能にこだわらない人にはクロルマジノン,若年で性機能温存を望まれる人にはデュタステリドを適用しています。
しかし,デュタステリドでも過剰なテストステロンはエストロゲンに変換されるため,乳腺刺激症状や性機能障害はクロルマジノン同様にみられ,市販後調査などによる乳腺刺激症状や性機能障害の発生頻度は両薬剤間で差がないようです。
一方,クロルマジノンにはうっ血性心不全,血栓症,肝機能障害,耐糖能異常など重篤な副作用もみられ,効果がなければ16週以上は漫然と投与しないよう注意喚起がなされており,クロルマジノンとデュタステリドの切り替えも考慮しています。
体積30mL以上で,最大尿流率(maximum flow rate:Qmax)が10mL/秒以下の人にはクロルマジノンを先行させ,副作用が出た場合はデュタステリドに切り替えます。あるいは,デュタステリドを先行し,効果が不十分であればクロルマジノンに切り替えます。いずれも,3カ月を目安に先行投与の評価をしています。
以上より,大きな前立腺を速やかに縮小させたい場合はまずクロルマジノンを選択しますが,両薬剤とも前立腺癌を見落とさないためにPSA値(2倍換算)の定期検査が必要であり,排尿状態および副作用を定期的に評価しながら投与すべき薬剤です。
5α還元酵素阻害薬による前立腺肥大の治療 (JIM 20巻4号) | 医書.jp
前立腺肥大症のガイドラインでは,30mL以上の大きな前立腺には5α還元酵素阻害薬デュタステリド(アボルブR)の使用が強く推奨されていますが,従来使用されてきたクロルマジノン(プロスタールR)については有効性を支持する根拠が十分でないとされ,デュタステリドより低い推奨グレードとなっています。しかし,実臨床ではクロルマジノンの前立腺縮小作用はデュタステリドよりはるかに強い印象です。
前立腺肥大症の専門家はこれらの薬をどのように使用しているのでしょうか。また,一般医にはこの矛盾をどのように説明したらよいのでしょうか。奈良県立医科大学・藤本清秀先生のご教示をお願いします。
【質問者】
深堀能立:獨協医科大学泌尿器科准教授
前立腺肥大症や男性型脱毛症の治療に用いられる5α還元酵素阻害薬(5-ARI)がうつ病 ..
札幌医科大学卒業後、大手病院勤務を経て2003年に「神楽岡泌尿器科」を開業。前立腺肥大の手術「HoLEP」を1,000例以上行った実績があり、日帰り手術を実現している国内有数の医師。出版「」など
出荷状況: 通常出荷 ; 更新年月 · 2024年4月 ; 薬効分類名, 5α還元酵素阻害薬前立腺肥大症治療薬 ; 成分・含量
当院では、院長の渋谷先生へのメール相談も随時受け付けています。前立腺肥大症の症状でお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。
α還元酵素阻害剤(デュタステリド:アボルブ) : 高悪性度の前立腺癌を
また、デュタステリド以外にも、前立腺肥大症の薬や治療法は様々です。 症状や体質に合わせて、最適な治療法を選択しましょう。
米国では、肥大した前立腺を有する男性の前立腺肥大症の治療(症状の改善)を適応 ..
【PSA検査を行うにあたって】
デュタステリドは前立腺癌の腫瘍マーカーであるPSA(前立腺特異抗原)を低下させます。
これはデュタステリド内服中に前立腺癌になりにくくなるわけではなく、逆に前立腺癌が発生した際に見落とされ、治療が遅れて悪化してしまう可能性を含んでいます。このためデュタステリドは泌尿器科専門医の監視の元で使用されることが勧められます。