好きな作品があると人皆似た作品を全否定(トータル・リコール)したがるのですが。 どう考えてもコブラがトータル・リコールのパクリなんです。


「トータルリコール」は全編見せ場の連続で多少話の辻褄が合わなくもどんどん突き進んでいく。この疾走感が本作をシュワの最高傑作たらしめているのだ。ヴァーホーヴェンはハリウッドでSFかエロサスしか撮ってないが、SF作品「ロボコップ」「トータルリコール」「スターシップ・トゥルーパーズ」は連続で観るとまるで三部作のような統一感がある。キャストも一部被っているし暴力やグロのテイスト、映像のテンポ、未来世界の描写用に劇中で未来グッズのCMをバンバン流してみせる手法も同じである。ヴァーホーヴェンは作品が売れても「同じことはしない」と言って続編は撮らないお方。「ロボコップ」「トータルリコール」「スターシップ・トゥルーパーズ」とも別な監督で続編、TVシリーズ、リメイク等制作されているがテイストが変わって残念な作品も多かった。しかしヴァーホーヴェンはしっかりと別の作品で続編的に我々を楽しませてくれていたのである。筆者はコレをヴァーホーヴェンSF三部作と呼びたい。余談だか日本が世界に誇るSFコミック「コブラ」が記憶装置を使って自分を取り戻すシーンがこの映画に似ているが、どちらも傑作故、野暮な事はいいっこなしである。だったらわざわざ言うなーっ!


『コブラ』は13年後に公開された映画『トータル・リコール』(amzn)と不気味なくらい似た始まり方をします。 たかねぎ

さて「メイキング・オブ・トータルリコール」は金を死ぬほどつぎ込んで製作されたこの映画の興味深い制作過程について、シュワ、ヴァーホーヴェン初め、脚本のシュゼットや特殊メイクのボッティンがその舞台裏を解説している。まずこの企画は長年かかっているだけに脚本は40回以上書き直されたそうな。しかも決定稿ですら後半部分の話が破綻しており、あのどんでん返しに次ぐどんでん返しは制作と並行して練り上げられたものとの事。プロダクションについては最後のアナログ特撮が冴え渡り全編見どころだらけだ。未来世界は「ブレードランナー」に比べると雑で安っぼく下品であり、ワーゲンのシャーシを利用したという自動車等はハリボテ感満載だがそれがこの作品のテイストによく合っている。撮影はメキシコで行われ、コンクリートむき出しのニューブルータリズムという建築様式の建物は映画でそのまま使用され、世界観の構築に役立った。ロブ・ボッティン渾身の特殊視覚効果+特殊メイクではロボットのタクシー運転手が作り物であるにも関わらず豊かな表情で軽快なトークを繰り出し笑える。また火星の空港でデブリンチョのオバハンに変装したシュワの変装がバレて正体を表すシーンは劇中1番のSFX(特殊効果)の見どころと言えるだろう。係員に「いつまで火星に滞在しますか?」と聞かれ「Two Weeks(2週間)」と答えたまではよかったが、変装装置が壊れ何を聞かれても「Two Weeks」としか答えられず周囲の人々が啞然とする。するとオバハンの顔が10分割し、中からシュワが登場する。こんなキテレツな道具必要あんのか…?なんちゅうアホな設定。滅茶苦茶なんだけど…。コレは分割する頭、中のシュワともにダミーヘッドとの事。言われなければわからない程の完成度である。火星の住人であるミュータントの造形、火星の地表に放り出されたシュワの目玉が飛び出すシーンもボッティンの仕事。素晴らしい出来だがこの辺の下品さとやりすぎ感がヴァーホーヴェンテイストなのだ。またアナログ全盛のこの時代にCGも取り入れ、地下鉄の荷物検査のシーンで通行人とシュワがX線装置によりガイコツを透過されるのも見どころである。コレはモーションキャプチャーで制作しようとしたが上手くいかず結局アニメ処理等したとの事。クリエイターのティム・マクガヴァーンによってその苦労話が聞ける。莫大な予算を投じ緻密な絵コンテを忠実に再現したこの作品は特撮場面の宝庫だ。

今から約30年前の1990年に「トータル・リコール」は公開された。真の意味でアーノルド・シュワルツェネッガー(以下シュワちゃん)をスターダムに押し上げた大傑作SF映画である。時が経つほどに存在感を増していくような凄みがこの映画にはある。内容は「脳が現実と区別出来ないほどのヴァーチャル体験が可能になった2084年の未来。仮想の火星旅行を楽しむ為にリコール社を訪れ記憶装置にかけられたクエイド(シュワちゃん)は、過去に消されたはずの火星の記憶を呼び覚ましてしまい謎の組織に追われる身となってしまう。コレは夢か現実か?」といった内容。原作はブレードランナー、マイノリティーリポートの原作等で知られるフィリップ・K・ディックの「追憶売ります」、脚本はエイリアンのダン・オバノン、ロナルド・シュゼットら、監督はオランダ出身でエロ・グロ・ヴァイオレンス(ナンセンスではない)の天才ポール・ヴァーホーヴェン。音楽は巨匠ジェリー・ゴールドスミス、特殊メイクは業界の第一人者ロブ・ボッティン!この布陣で傑作にならない訳がない。そして主演はシュワちゃん(以下シュワ)である。オーストリア出身でボディビルダーだった彼は69年に「SF超人ヘラクレス」で映画デビュー。キワモノ作品の上、酷いオーストリア訛の為に吹き替えも行われた。その後シュワは鳴かず飛ばずの状態が続いていたが「コナン・ザ・グレート」シリーズで一躍名を上げる。しかしコレもマッチョが売りのアクションでセリフも殆ど無し。とにかく訛がひどく「シュワに喋らせてはいかん」ということになってしまったそうな…知らんけど。しかしその後ジェームズ・キャメロン監督の「ターミネーター」で悪の殺人機械T-800役に抜擢されコレが大当たり。機械だからカタコトのセリフが逆にピタリとハマり、その後のシュワ人生を一変させたのである。「サラ・コナーか?」「アイル・ビー・バック(戻ってくるぜ)」「F○○K YOU ,A○○ HOLE!(バカ野郎!)」「GET OUT!(降りろ!)」ぐらいしかセリフらしいセリフもない最高の悪役であった。どこがセリフらしいセリフなんだ?…とにかくここからシュワの快進撃が始まった。「コマンドー」「ゴリラ」等スタローン映画(ランボー、コブラ)の亜流みたいなのが続いたのはご愛嬌として「プレデター」「バトルランナー」とSF怪作が続き、演技はともかくシュワを出せば売れる!と次々と主演映画が放たれた。88年にはアクション大作「レッドブル」とコメディ「ツインズ」をダブルでヒットさせ映画会社上層部のジジイは誰も文句を言わなくなった。それまで英語でアーノルドという名前は「マヌケ」という意味があったそうだが、シュワのおかげでそのイメージも払拭された。そして満を持して長年シュワが切望していた企画「トータルリコール」が制作され、めでたく主演と相成った訳である。大物プロデューサー、ディーノ・デ・ラウレンティスがこの企画を頓挫させた瞬間、シュワが映画スタジオのカロルコに映画化の権利を買い取らせ、監督ヴァーホーヴェンを逆指名するほどの熱の入れっぷり。ディーノに主演をダメ出しされていただけにシュワはその反動で全身これリコールと化してしまったのである。まさにトータルリコール!!はぁ…?設定も主人公を気弱な会計士からマッチョな肉体労働者に変更!まさにシュワのシュワによるシュワの為の映画、それがトータルリコールだ。映画は超ド級のアクション超大作かつヴァーホーヴェン節のエロ、グロ、ヴァイオレンスが炸裂した大傑作に仕上がり超特大ヒットを記録、シュワを正真正銘のハリウッドスターに押し上げた。この作品後のシュワの快進撃については皆さんがご存知の通り(「T2」「トゥルーライズ」等の大ヒット、カリフォルニア州知事に就任等)。

漫画やアニメを見ない人、興味ない人には申し訳ないですが「コブラ」の話、もう少し続きます。 ..


2001年/32分
監督ジェフリー・シュワルツ
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、ポール・ヴァーホーヴェン
「トータルリコール」blu-ray版収録

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『追憶売ります』でピンとこないなら、映画『トーラルリコール』の原作といえばいいのかな。 ..

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回答頂きましてありがとうございました。
リンク先にも 具体的に話題になっていたのですね。
あまりににているので そんな偶然があるのだろうかなど
ずっと引っかかっていたもののつかえが晴れました。

パクリとして非難するつもりは全くありません。
むしろ作者が影響を受けている作品を知ることで興味が増しました。
jojoの奇妙な冒険の映画「激突」パロディなど
にんまりするものもありますしね。

映画トータルリコールの十数年前にトータルリコールやったコブラなおそれが第1話

宣伝用に作られたトータル・リコール社のウェブ・サイト、ミニスカ着物姿の受付嬢が案内する。夢の職業一覧に「ビデオ・ゲーマー」があって笑ってしまうが、これはX-boxとのタイアップキャンペーン。それよりも「スポーツアナウンサー」があるのが嫌だ。日本人だったら誰も織田裕二にはなりたくないよ!

これがコブラの第一話だ。映画『トータル・リコール』で一番キモである「これは現実なのか?それとも夢なのか?」という点は『コブラ』ではほとんど使っていない。『コブラ』オリジナルのアイデアで抜群に面白いのは、宇宙で大暴れするコブラは平凡な生活を望み、平凡な生活をしているジョンソンは宇宙で大暴れする生き様を望んでいるという点だ。このアイデアは普遍的なので現代でも十分に通じると思う。あと本当のコブラは超イケメンで、わざと変な顔に整形したというのも面白いね(注:整形後のコブラの顔はいつもニヤケているだんご鼻)。


「COBRA1 コブラ復活」寺沢武一 [コミックス(その他)]

いまの世の中では、68歳というのは「死ぬにはまだ早い年齢」なのですが、難病が見つかってから25年も闘病されてきたわけで、寺沢先生自身も海賊のようにタフな人だった、とも思います。
結局、『』だけだった、と言われるかもしれませんが、『』というキャターは、多くの人に愛され、憧れられてきたのは間違いなくて、『』を生み出しただけでも、寺沢先生は凄かった。僕もなれるものならになりたかったけれど、結局コブタになっちまいました。まあでも、マンガを読めば、これからもずっと、僕もの夢を見ることができる。

原作漫画のタイトルが「コブラ」、アニメは「スペースコブラ」だったと思います。 ..

こうしてジョンソンは大冒険のトリップムービーを見る。自分がコブラと呼ばれる一匹狼の海賊で、外見は超ハンサム。左腕に備えた無敵のサイコガンで次々に悪党を倒す。宇宙を飛び回り数々の惑星で大冒険をするのだが、コブラは海賊ギルドとの戦いの最中にキャプテン・バイケンを仕留めそこなってしまう。

トータル・リコール / Total Recall · 【プレデター】爆笑必至!伝説の ..

受付嬢が特徴的!というのは『追憶売ります』でも重要な要素だったりする。

『コブラ』と言えば、究極にダンディな漫画家・寺沢武一氏の代表作 ..

金持ちは惑星旅行に行く未来の時代、サラリーマンであるジョンソンは毎日同じような日々を過ごすことに退屈さを感じていた。安月給のジョンソンはトリップムービー社に行くことにした。トリップムービー社は自分が望む夢なら何でも見させてくれるサービスをしている。スケベなジョンソンは、自分が美女に囲まれたハーレムの王で宇宙怪獣を倒すスーパーマンみたいな夢を希望する。受付嬢は呆れるが希望の夢を見せてくれるという。

シルヴェスター・スタローンが主演を務めたバイオレンス・アクション。凶悪殺人集団と戦うはみだし刑事“コブラ”の活躍を描く。

雪国在住。積ん読本と図書館通い、 録画した映画、買いためた布や手芸用品をどうするかの記録。ゆるいSF脳。SF小説1000本ノックを目指しています。

原作『トータル・リコール』は、フィリップ・K・ディックさんが1966年に発表しました。 発表当時のタイトルは『We Can Remember It for You Wholesale』邦題は『追憶売ります』でした。 2024年4月2日

『トータル・リコール』の原作はフィリップ・K・ディックの中編小説『追憶売ります』だけど、この『追憶売ります』は漫画『コブラ』の第一話でパクられている。これは『追憶売ります』のgoogle関連検索用語は「コブラ」だったりするほど有名な話だ。しかしこのコブラの第一話は単なるパクリで片付けるのはもったいないほど素晴らしい出来だったりする。寺沢武一が描いたコブラの第一話:『復活!コブラの巻』はこういう話だ。

作品解説 本作品はホワイトアウトで終わってエンドロールに移るが、DVD版のオーディオコメンタリーによれば、これはエンドロール直前までがリコール社で見た夢であったことを意味する。

われわれがSFを読むのは、それによって頭の中に発生するアの連鎖反応を経験する快楽が、こたえられないからである。したがって、最高のSFは、最終的には作家と読者の共同作業となり、そこでは両者が創造行為をわかちあい—そして、おたがいにそれをたのしむ。この喜び、新しいものを発見する喜びが、SFに不可欠な決定的要素なのだ。

そして「スペースコブラ」の絵コンテ(さきまくら名義)は初期話数に留まり、「出崎統監督のテレビアニメ」は、しばらく放送されなくなってしまうのだ。 東京ムービー新社(トムスエンタテインメント)が、合作など海外向け作品に注力を始めていたのが、その最大の理由である。

リメイク版の『トータル・リコール』を観たけれどイマイチだった。リメイク版『トータル・リコール』には新しい設定として労働問題が登場しているけど、あくまでも設定なので本編で深く関わるわけでもない。20年前のSF映画たちが描いていた映像世界を現在の技術で再現するというチャレンジにも面白みを感じることができなかった。斬新なアイデアとして名高い「現実なのか夢なのかわからない」も、使い古されていてもはや新鮮味を感じなくなってしまった。時代が進化してしまったということか…。

コブラ SPACE ADVENTURE. アニメ、漫画、その他 2013/06/2815:22 4 1. 「トータル・リコール」の感想の中で「コブラ」について書いてるうちに見たくなってきたので

マンガ『』の第1話は、海賊ギルドとの長年の闘いに疲れたが、顔を変え、記憶を消して平凡なサラリーマンとして生活していたにもかかわらず、「を駆使した夢(トリップムービー)」を観に行ったのをきっかけに、記憶が蘇る、というエピソードでした。
後日知ったのですが、映画『』の原作となった、の中編小説『追憶売ります』を元ネタにしていたんですね。
いまだったら、「パクリだ!」とネットで炎上しそうなのですが、1980年代の前半くらいは、海外SFはまだ日本では一部の好事家が嗜むもので、僕はその「未来感」に痺れたのです。
海外から輸入してきただけで、日本では新しかった、という時代でもあったのでしょう。
当時は、『LOGIN』などの雑誌で海外SFがよく紹介されていて、僕もJ・Pホーガンの『星を継ぐもの』くらいは読んでおかなくちゃな、と思って買ったものの、あっさり跳ね返されてしまった記憶があります。SFもこのくらいは「課題図書」だろうといろいろ手に取ってはみたけれど、当時の僕が「楽しめた」と言えるのはの『』と、の『』くらいだったなあ。

映画「トータル・リコール」とデジタル・ガジェット

雪がアリのように群をつくり人や家畜を襲うという話がありましたが、これ、私が小学校の頃に読んだ『光る雪の恐怖』という海外ジュブナイルと設定がまったく同じです。ああ、パクリだと思いました。あと、車輪の足を持つインディアンは、石原(?)教授の『ハイウェイ惑星』が元になってるはず。惑星全体が古代人の残したハイウェイに覆われていて、そこに適応する車輪生物が進化したという話。『コブラ』が元ネタの映画となると、『ターミネーター2』のT-1000はどうかなあ。古代火星文明の生んだのライブメタル製アンドロイドってあれに似てない?

トータルリコールとコブラ | 木更津焼きそばのニュース

> まずは、「追憶売ります」を探して読んでみよっかな。短編なので、探しにくいかも、と思いお節介を。文庫であれば、新潮文庫から出版されている「模造記憶」という P.K.ディックの短編集があり、それに収録されてます。> きちんと公に断ってるのか、しれっといただいてるのかでコブラに対する見方が変わってきそうです。そんなことを言ってたら SF(に、限ったことではないが)なんて読めません :-)背景設定やプロットがダブるのはある程度仕方ないことです。SF と言えど小説なので、文章として面白ければ、それで良いでしょう。# ということは、漫画にも言えることです

トータルリコールとコブラ

さっそくのお返事ありがとうございます。なんと、逆でしたかぁ。うーん、ますます気になるなぁ。きちんと公に断ってるのか、しれっといただいてるのかでコブラに対する見方が変わってきそうです。まずは、「追憶売ります」を探して読んでみよっかな。

『トータル・リコール』と『コブラ』と『追憶売ります』

トータルリコールの原作はフィリップ・K・ディックの「追憶売ります」ですよね。「追憶売ります」の初版は1967年です。むしろ寺沢氏が「追憶売ります」を読んでる、という方が自然なような・・・。コブラには随所に「他の映画」をモチーフにしたようなものが多いと思います。(JCが家のどこかにしまってあったけど)「追憶売ります」をきちんと読んでないので、違ってたらごめんなさい。