[PDF] 新規取扱いのご案内(2021 年6 月薬価基準追補収載予定品目)
大日本住友製薬は、GLP-1受容体作動薬「トルリシティ」(製造販売元は日本イーライリリー、22年3月期売上高予想339億円)が市場拡大再算定で11.1%の引き下げ。大日本住友は、糖尿病治療薬「シュアポスト」や抗菌薬「アムビゾーム」も新薬創出加算の返還対象になりました。
2021年度薬価本調査結果(1、全体)(中医協総会(1)1 211203)
エーザイは、販売を担当する抗TNFα抗体「ヒュミラ」(製造販売元はアッヴィ)が新薬創出加算の返還で10.5~12.6%の引き下げを受けます。同薬はエーザイにとって22年3月期に売上高460億円を見込む国内最主力品。同社は、抗リウマチ薬「ケアラム」(22年3月期売上高予想75億円)も加算返還で23.2%の引き下げとなるほか、認知症治療薬「アリセプト」(同65億円)もG1の対象となっており、改定の影響を大きく受けそうです。
GLP-1受容体作動薬は今回の改定で販売中の注射剤8製品すべてが市場拡大再算定の対象となり、大日本住友製薬や日本イーライリリーのほか、ノボノルディスクファーマ、アストラゼネカ、サノフィも影響を受けます。
[PDF] 2021年12月10日薬価収載品リスト(医薬品集配列順)
このほか、参天製薬の抗アレルギー点眼薬「アレジオン」や大鵬薬品工業の制吐薬「アロキシ」などが2桁の引き下げとなります。生化学工業が製造し、科研製薬が販売する関節機能改善剤「アルツ」(22年3月期売上高予想194億円)は3回目のG2適用で12.6%の引き下げを受けます。
新薬創出加算は、348成分571品目が対象となった一方、65成分145品目が後発品の参入などによって加算の累積額を返還します。加算の総額は約520億円で2年前の改定から250億円減った一方、返還額は約860億円で110億円増加。返還額が加算額を上回るのは、2010年の制度創設以来、初めてです。
** 過去に新薬創出等加算の対象であったが、累積加算額を返還していない品目
最近では、毎年薬価改定があるため、どんどんと薬価が引き下げられています。2年前と比較してもこの価格差はすごいものがあります。
因みに、アマゾンでフェキソフェナジンを90日分購入すると、3,000円ぐらいでしょうか、、、
市場拡大再算定では、武田薬品工業のPPI「タケキャブ」が特例の適用を受け、15.8%の引き下げ。適応拡大に伴って用法用量変化再算定の対象となったトランスサイレチン型心アミロイドーシス治療薬「ビンダケル」(ファイザー)は75.0%、類似品として同再算定が適用される同「ビンマック」(同)は76.8%の大幅な引き下げを受けます。
共創未来ファーマ製品, フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「トーワ」, 60mg1錠, 23.10
ビラノアは、アレグラOD錠がなくなったため、より内服しやすいOD錠を投入、1日1回の内服薬でもあるので、先発品ながら窓口負担は少ない印象
今回の改定では、いわゆる「G1」の前倒しルールが初めて適用されます。G1は後発品参入から10年たった時点で置き換え率が80%以上の長期収載品を段階的に後発品と同じ価格まで引き下げるルールですが、2年前の薬価制度改革で後発品発売から10年経過していなくても置き換え率が80%に達したら前倒しで適用できるルールを導入。今回、前倒しの対象となった18成分54品目には、ARB「ブロプレス」「ディオバン」「オルメテック」や高コレステロール血症治療薬「クレストール」、抗アレルギー薬「キプレス/シングレア」「アレグラ」などが含まれ、30%超の引き下げを受ける品目も少なくありません。